遺伝子組換え実験技術は生物系のみならず広く社会に必要な技術になってきています。
しかし、作製された遺伝子組換え生物等が従来の生物界への悪影響を与えることも懸念されるため、国際的にそれを防止することを目的に、バイオセーフティに関するカルタヘナ議定書が策定され、2003年9月に発効し、2022年現在170か国以上が締結しています。日本においては「遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物多様性の確保に関する法律」が2004年2月から施行されました。この法律(カルタヘナ法)では違反時には罰則、最も重いものでは1年以上の懲役若しくは100万円以上の罰金等が行為者だけでなく、当該法人(例えば大阪大学)等にも科すことが規定されています(リンク-1)。
また、大阪大学の吹田キャンパスが属する地方自冶体である吹田市や茨木市では独自の条例が制定され、遺伝子組換え実験を実施する施設への立入調査や年次報告等が義務づけられています(リンク-2、-3)。
大阪大学で遺伝子組換え実験を行う実験従事者は以上のような状況をよく理解し、実験者自身の安全のみならず外部環境への安全を確保する管理を徹底しなければなりません。大阪大学では「実験安全管理規程」」及び「実験実施規則」(リンク-4)を制定しています。それらにのっとって、各部局に遺伝子組換え実験安全主任者が任命され、全学では安全主任者等で組織された遺伝子組換え実験安全委員会が設置され、遺伝子組換え実験に関するすべての事項を調査、審議しています。
大阪大学では遺伝子組換え実験従事者は少なくとも年1回の教育訓練が義務付けられており、その資料として「遺伝子組換え実験安全の手引き----遺伝子組換え実験を行う全ての阪大研究者へ」を安全委員会は作成しています。(HTML版/PDF版(リンク-5))
個々の遺伝子組換え生物の拡散防止措置に関しては(リンク-6、
-7)も参考にしてください。
また、実施する実験が遺伝子組換え実験に該当するかは「具体例」の項目を参照してください。
大阪大学内での実験は安全衛生管理部により作製された「安全のための手引」(リンク-8)にしたがって行ってください。
(リンク-1)
文部科学省ライフサイエンスの広場
(リンク-2)
自冶体規制=吹田市
(リンク-3)
自冶体規制=茨木市
(リンク-4)
大阪大学 遺伝子組換え実験規程等
(リンク-5)
(学内専用)遺伝子組換え実験安全の手引き(HTML版)/(PDF版)
(リンク-6)
マウス規制
(リンク-7)
その他動物規制
(リンク-8)
(学内専用)安全のための手引